導入インタビュー

アート引越センター株式会社 様

アート引越センターの営業支援システム「先付下見」に、Google Maps Platform をお使いいただいております。同システムは、営業担当者が引越の訪問見積りを行う際に、訪問先の位置をもとに最適な営業担当者をピックアップできるシステムで、営業担当の割当てを効率化することができます。

アート引越センター株式会社<br>営業推進部  玉利賢市様'アート引越センター株式会社
営業推進部 玉利賢市様
アート引越センター株式会社
  • 社名アート引越センター株式会社
  • 導入サービスGoogle Maps Platform
  • キーワード運送, 営業支援, DX

今回開発されたシステムの概要をお聞かせください。

当社では引越のご相談を受けたお客さまを訪問する営業担当者が全国に約500名おりまして、これらのスタッフは平均して1人につき1日に6件ほど訪問します。この訪問営業の担当者割当てを行うのが“先付下見”のシステムで、2022年4月に導入しました。

本システムを導入する以前は、各支店で訪問先のお客さまのリストを人の手でまとめて、訪問先ごとに営業担当者を割当てていたのですが、先付下見のシステムにて Google Maps Platform の Distance Matrix API を使用することで、お客さま宅の郵便番号から位置および各支店との距離と移動時間を算出できるようになり、その結果をもとに最適な営業担当者をピックアップして、最適な訪問の順序を検討できるようになりました。

“先付下見”のシステム画面イメージ “先付下見”のシステム画面イメージ

たとえばある担当者が東京の世田谷区のお客様宅に訪問する予定で、同じ世田谷区で見積りをご希望のお客さまの予約が入った場合、もともと入っている予約の前にすればいいのか後にすればいいのか、どちらが最適なのかを簡単に算出できる仕組みになっています。

Google Maps Platform を採用した理由を教えてください。

今回のシステムで求める機能を実現するためのAPIとしては、Google Maps Platform が最も適していると判断し、社内で検討した結果、費用対効果が十分に見込めると考えて採用しました。私自身、プライベートでも日常的に Google Maps を使っており、大きな信頼を寄せていました。そして、Google Maps Platform を扱うパートナーの中で、最も信用が高いということで開発会社からご紹介いただいたのがゴーガさんでした。

開発中に苦労した点や、こだわった点を教えてください。

このシステムの開発が始まったのは導入の約1年前で、開発期間としては短いのですが、これまで行っていた、前日にお客さまへアポイントを入れて支店ごとに調整するという仕組みは、かなり長い期間かけて定着してきたものだったので、これを変えることに社内から反対の声は当然ありました。

今回は、新しいシステムを全国の支店で一斉に導入するというのが大きなポイントとなりました。当社の場合、電話やインターネットで申し込みがあったお客さまについては、全国数か所にあるコールセンターで集中して受付対応をしていますが、土地勘のないコールセンターのスタッフでも営業担当者の割当てを迷い無くできるように設計しました。

玉利賢市様の写真 玉利賢市様

導入後、どのような改善効果が見られましたか?

今回のシステムを導入した狙いは、大きく分けて2つあります。1つめはお客さま対応品質の向上です。システムを導入することで営業担当者に余裕が生まれ、お客さまに対してより丁寧な対応ができるようにしたいという思いがありました。実際に先付下見のシステムを導入したところ、効果は現れていると実感しています。例えば従来は訪問の前日でないとはっきりとした訪問時間をお伝えすることはできなかったのですが、先付下見の導入後は、見積りを申し込まれた時点で訪問日時を確定できるようになり、お客さまにとっても大きなメリットであると考えています。

もう1つの狙いは、社員の働き方の改善です。先付下見を導入したことで先々の予定を組めることになり、出勤時間や退社時間、休暇などを事前に確定できるようになって、心身ともにゆとりができ、ES(従業員満足度)が大幅に向上しました。また、システム導入にともなって訪問前日のお客さまへの電話連絡をSMSメッセージ配信に切り替えたため、電話連絡に時間を割く必要も無くなり、このことについても社員からは大きく感謝されました。

おかげさまで先付下見を導入した初年度は、弊社の売上は前年よりも向上し、2年目も着実に伸びています。必ずしも先付下見の導入が売上向上のすべての要因というわけではないのですが、業務の効率化という面で少なからず効果はあったと見ています。

今後、何か機能強化などは検討されていますでしょうか?

例えば一通りの訪問先の割当てが完了した時点で、改めて最適化を図るような機能を導入することを検討したことはありますが、現在のシステムを導入して2年経ち、社内的にも好評価を得ているので、今のところはとくに考えていません。今後も何か課題が発生した場合は随時、進化させていきたいと考えています。

近年の引越業界の動向と、その中で貴社が果たすべき役割についてどのようにお考えでしょうか?

働き方改革や物流の2024年問題など、引越業界全体でも大きな影響を受けている社会情勢がある中で、「いかに人材を確保して高品質な引越サービスを継続的に提供していくか」ということが大きな課題となっています。引越というのは、どれだけ世の中がデジタル化して効率化したとしても、最後は人の手でご家財をお運びするという引越の基本が変わることはなく、デジタル化しにくい業務と言えます。

当社にとって、引越作業だけでなく、受付・営業なども含めて人の手による品質を最重要視しています。人を大切にしながら1人1人のパフォーマンスを向上させるには、システムができることは可能な限りシステムに任せて、その結果生まれた余力をお客さまへのサービス向上に注力していくことが重要であり、その意味では今後も様々な分野でDXに取り組んでいきたいと考えています。

導入サービス紹介

Google Maps Platform

業界でも高いシェアを誇る Google マップのデータ・機能を、お客さまのビジネスに活用いただけます。さまざまなシーンやニーズに合わせて、ライセンス取得から実装まで。Googleのプレミアパートナーであるゴーガがサポートします。

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